真夜中、ひと組の母娘が救急車で病院に搬送された。母親は自動車事故に遭い、重傷を負っていた。母親といっしょにいた少女は幸い無傷だった。母親が救命処置を受けている間、少女は看護師に身元を聞かれるが、少女は母親の名前がレナであること以外は何も明かさない。
「私たち、見つかっちゃいけないんだよ」その後、少女が語ったのは、事故の夜、少女の母親がうっかり父親を殺そうとしたこと。小さな弟がひとり今も〈小屋〉に取り残されていること。そして〈小屋〉での奇妙な暮らしぶりだった――。
3人の視点から物語が語られ、何が起きたのかが断片的に、徐々に明るみになっていく。
まあ一気読みした。読む手止まらない。やめられないとまらない。
特に気に入ってるのは、被害者とされる人たちも、愚かしいことをしてしまう、愚かしいことをしてしまっていた人間臭さ。高じて捜査の妨害につながってしまう事もあり、イライラするんだが、理解しきれぬ訳ではない感じが絶妙。
面白かった!