お前は誰だ。俺の子ではない、お前は誰だ-- 。三十九歳。男は、妻から妊娠を告げられた。それが、すべての始まりだった。それから三十年の時間が流れた。
「こうふくみどりの」に引き続き、audibleで聴いた。
舞台は東京で、大阪の緑ちゃんが直接的に出てくることはなかったが、アムンゼンの思い出越しに、大阪のあの家には、緑ちゃんとママが住んでいて、藍ちゃんと桃ちゃんは居ないらしいと想像できた。
主人公の男が、腹の底では他人を馬鹿にして、表ヅラは自己演出に抜かりない感じが嫌だったけど、
思いがけない妻の妊娠を経て、最終的に肩の力を抜いた生き方が出来るようになったのはよかった。