ヘレンが隣家で見つけたガラスパイプは、麻薬密売に関する重要な証拠品だった。もし警察が隣家へ捜査に来てしまったら、バレてしまうかもしれない――かつての罪から逃れるためにヘレンという偽名を名乗っていることが。窮地を脱すべく彼女は策を練るのだが……
主人公が身元を隠す理由だとか、隣人に起こった出来事だとか、気になって気になって、ずんずん読んだ。
テンポの良さや読みやすさに、お年寄りの痛快ミステリーなのかと当初は思ったが、なかなか、いやかなりヘビーな人生だったのね、クレミー!!と応援した。とにかくクレミーをひたすら応援した。
読み終わったあとは、クレミーの今後に思いを馳せて、幸せに違いない、と強く願った。
作者の名前を検索したら、以前読んだYAの「闇のダイヤモンド」の作者さんだった。なるほど、あれも面白かったよなー、と思い出したりもした。