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2019年の読書メーターまとめ

2019年の読書メーター
読んだ本の数:62
読んだページ数:24068
ナイス数:311

こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち (文春文庫 わ)こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち (文春文庫 わ)感想
鹿野さんや彼を取り巻くボランティアや筆者の眼差しを通して、生き方の方法や可能性について、はたまた人と人との関係の在り方だったりを、じっと考えさせられた。私が鹿野さんだったら、どう生きたいか。人に迷惑をかけたくない。どちらかというと人間関係が煩わしいと感じるタイプなのだが、そんなことを言って人を寄せ付けないでいると生きていけないのだ。他人を巻き込まないと、生きて行けない生き方もある。私が一番共感できたのは、斉藤さんの考え方。あと、タイトルが素晴らしいと思うな。タイトルの由来になったエピソードも愉快だった。
読了日:01月19日 著者:渡辺 一史
ベルリンは晴れているか (単行本)ベルリンは晴れているか (単行本)感想
面白かった! 一番最後の章を読んだあとで、再び一番最初の章を読み直したのは、私だけではありますまい。 ナチスドイツが勢力を強め、ドイツ全体に不穏な空気が流れる描写がジワジワと迫る。街や自然はいつもと変わらず美しいのに、人間だけが不穏という、あの感じの描写。戦中戦後の残酷な描写が辛い。でも希望もあったのが良かった。
読了日:01月27日 著者:深緑 野分
パールとスターシャ (海外文学セレクション)パールとスターシャ (海外文学セレクション)感想
子どもの目線で語られるので、ぼやけ、含みを持たせた表現が多く、「一体何が起きたのだ」と、しばしばページを戻し読み直し、理解する作業が多かった。残酷な事が起きているのに、文体のおかげが淡々とした感じ。でも双子がどうなっちゃうのかと気になって、じゃかじゃか読み進んだ。 「ベルリンは晴れているか」も最後希望があって良かったが、こちらのお話も希望があって良かった。
読了日:01月31日 著者:アフィニティ・コナー
ヒトラー・ユーゲントの若者たち―愛国心の名のもとにヒトラー・ユーゲントの若者たち―愛国心の名のもとに感想
厳しい情報抑制により、ユダヤ人などが、何をされていたか、知らなかったドイツ人も多かったと言う。知らなかったのか。知ろうとしなかったのか。 知ったところで、密告と処刑が蔓延する生活の中で、何が出来たか。 何を信じれば、自分や自分の家族が安全に生き延びられるのか。 倫理を無視しなければ生き延びられなかった人もいただろうし、危険を犯しながらも、自分の倫理観に沿って行動した人もいた。 ヒトラーはドイツの同一化を目指したが、それは自由を求める心と葛藤し、ドイツ全体を複雑にしてしまったように感じた。
読了日:02月08日 著者:スーザン・キャンベル バートレッティ
ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)感想
逃亡に手を貸した人間や、当時の世界情勢が細かく語られ、政治的なことは理解するのが大変だった。そして途中からは理解することを諦め、ひたすらメンゲレがどんな一生を終えたのかに集中した。家族の様子などは興味深かった。ただ、かなり読むのが苦痛だった。読むのをやめようかと思ったが、せっかく図書館で借りたし、潜伏中の事実を知りたいために我慢して読んだ。潜伏生活をするメンゲレは、ただの情けないくそったれ。読後になんの感銘も感情もわかない。「メンゲレの逃亡生活について知ったよ。知った」という感覚のみが残った。
読了日:02月10日 著者:オリヴィエ・ゲーズ
十二人の死にたい子どもたち十二人の死にたい子どもたち感想
密室会話劇的に物語が進み、推理展開に頭をついて行かすのは大変だったけど、読後感は心地良い。
読了日:02月12日 著者:冲方 丁
【2019年・第17回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】 怪物の木こり【2019年・第17回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】 怪物の木こり感想
映画のノベライズを読んでいるような臨場感のなさを感じた。 登場人物も唐突過ぎやしないか。サイコパス主人公のすべてを知る友人とか。主人公の弁護士設定、意味あるの? 状況、人物描写に対する「これはこういうことなんだよ」的な説明文が多くてしらける。しらけちゃって、夢中になれないもんだから、誰にも共感出来ず。しかし犯人の目的は知りたい。もしかしたら読んでいるうちに、何かワクワクする展開になるかもしれない、と、願い続けて物語はエンド。物語中の「怪物の木こり」のお話。MONSTERのパク・・オマージュかな。
読了日:02月15日 著者:倉井 眉介
絶対正義絶対正義感想
ドラマが面白いので、この先どうなっちゃうのかと気になり、待ち切れず読んだ。 面白かった。でもイヤミス。でも面白かった。 4人には同情しかない。
読了日:02月21日 著者:秋吉 理香子
暗闇のなかで暗闇のなかで感想
全体的に表現が詩っぽい。 1話目のヘルムートは、喋るシーンがない。ドラクエの主人公みたい。何を見たか、どう感じたかを仕草で想像するばかり。 3話目のミヒャは、主人公に対して、なんだかイライラした。自分を納得させるためだけの行動に見える。 2話目のローレは、頑張ったね!!に尽きる。これからたくさん葛藤するだろう。子孫も3話のミヒャのように葛藤するんだろう。
読了日:02月28日 著者:レイチェル シーファー
人間に向いてない人間に向いてない感想
表紙は気味が悪いが、面白かった! 作者の子育て論なんだ、この物語は。 主人公の美晴さん、初めはどうしようもない母親だな、とイライラしたが、 根の素直さと、徐々に逞しくなっていくさまが良かった。 虫になっちゃった優一君も、グロテスクでおぞましく感じたが、物語が進むにつれ、可愛らしく感じる不思議。 自然と2人を応援しちゃう。 親という字は、「木の上に、立って見る」! 異形たちのイラストもあればもっと良かったなあ。想像の足しにしたい!
読了日:03月01日 著者:黒澤 いづみ
聖母聖母感想
真琴って女の子?と思いながら読んで、ああ、男の子だったのか。 保奈美さんの行動力にびっくりしながら、あれ、なんか変だな・・と思った時には、すべてが繋がって、物語は終わり。 タイトルの意味に気付き、「なあるほどなあ」と心の中で唸った。 唸りながら、また初めを読み直して、あちこちシーンを読み直して、頭の中の整理をした。なあるほどなあ! 映像化は絶対に叶わないでしょうね!
読了日:03月02日 著者:秋吉 理香子
償いの雪が降る (創元推理文庫)償いの雪が降る (創元推理文庫)感想
カールは少女暴行殺人犯、主人公のジョーにはアル中の母親がいて自閉症の弟がいる。 登場人物たちの、これでもかと言わんばかりに色々な要素を詰め込まれた設定と、トントン拍子に進む物事。 「こんなんでいいの?」と思ったりもしたが、最後はめでたしめでたしなのでよかった。
読了日:03月08日 著者:アレン・エスケンス
夜と霧 新版夜と霧 新版感想
人間としての尊厳、良心を持ち続けたいと願うが、極限状態で自分にそれが出来るのか不安。とんでもないクソ野郎に成り下がるかもしれない。それが怖い。 考えることは続けたい。
読了日:03月12日 著者:ヴィクトール・E・フランクル
古城ホテル古城ホテル感想
もっとミステリー要素の強い話を期待していたんだけど、恋愛物語を読まされた気分。 レイはミック?
読了日:03月14日 著者:ジェニファー イーガン
ガラスの殺意ガラスの殺意感想
イヤミスだったら嫌だな・・と恐る恐る読んだ。最後じんわりした。夫の怪しさがずいぶん露骨に表現されているな、と思っていたら、なんて純愛。本を閉じたあとは小室哲哉を思い出した。
読了日:03月14日 著者:秋吉 理香子
ピクニック・アット・ハンギングロック (創元推理文庫)ピクニック・アット・ハンギングロック (創元推理文庫)感想
幻想的で、そして気味の悪い物語だった。 きっと精霊とか神とか霊的な何か。少女たちの失踪によって、ほころびはじめる学院の様子をまざまざと。 学院は陰鬱に時を刻み始め、崩壊の道を辿るのに、失踪した少女たちは永遠に美しい。 ああ、気味悪かった。でも面白かった。
読了日:03月15日 著者:ジョーン・リンジー
レベッカ (上) (新潮文庫)レベッカ (上) (新潮文庫)感想
上巻は何だかストーリーの進みが遅いように感じ、 はやくはやく、何があったのよ。とせっかちに読み進めた。 下巻に入り、ダンヴァーズ婦人との対峙辺りから展開がスリリングに! 下巻を読み終わった後、再び上巻を読み返したくなった。そしてジャスパーが元気でありますようにと願った。
読了日:03月31日 著者:ダフネ・デュ・モーリア
レベッカ (下) (新潮文庫)レベッカ (下) (新潮文庫)感想
上巻は何だかストーリーの進みが遅いように感じ、 はやくはやく、何があったのよ。とせっかちに読み進めた。 下巻に入り、ダンヴァーズ婦人との対峙辺りから展開がスリリングに! 下巻を読み終わった後、再び上巻を読み返したくなった。そしてジャスパーが元気でありますようにと願った。
読了日:03月31日 著者:ダフネ・デュ・モーリア
ささやかで大きな嘘〈上〉 (創元推理文庫)ささやかで大きな嘘〈上〉 (創元推理文庫)感想
共鳴し合う者、反目し合う者、それぞれ持つささやかな嘘がつながる瞬間が、その連帯感が気持ちいい。女作者だからこそ書けたのかな。
読了日:04月02日 著者:リアーン・モリアーティ
ささやかで大きな嘘〈下〉 (創元推理文庫)ささやかで大きな嘘〈下〉 (創元推理文庫)感想
共鳴し合う者、反目し合う者、それぞれ持つささやかな嘘がつながる瞬間が、その連帯感が気持ちいい。女作者だからこそ書けたのかな。
読了日:04月04日 著者:リアーン・モリアーティ
ささやかな頼み (ハヤカワ・ミステリ文庫)ささやかな頼み (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
警察含め、どうしよもない登場人物だらけ。 歪んだ自己愛の持ち主が、子どもにだけは無償の愛を持てるなんて説得力もない。 物語の中で、子どもらの存在感もまるでない。
読了日:04月08日 著者:ダーシー・ベル
天才作家の妻 40年目の真実 (ハーパーBOOKS)天才作家の妻 40年目の真実 (ハーパーBOOKS)感想
「秘密ってまさか、妻が全て書いていたっていう事ではなかろうな」と思っていたら、そのまさかだった。 しかしこのオチが、作者の狙ったどんでん返し、と言う訳でもないんだろう。 ミステリーでも、サスペンスでもなく、妻は母ではなく「妻」であり続けたという話。
読了日:04月25日 著者:メグ ウォリッツァー
日の名残り日の名残り感想
常に執事で有り続けようとする、生真面目なミスター・スティーブンスの人柄や描写に笑ったり、 「執事としてのあなたではなく、自分自身はどう思うの?」と問いかけたい気持ちとが湧き出たが、 文脈からミスター・スティーブンスの気持ちは垣間見える。態度には出るんだな、と。 とりあえず、ミスター・スティーブンスのジョークの練習姿がみたい。 そして映画もあるようなので絶対観たいなと思った。
読了日:04月28日 著者:カズオ・イシグロ
ありふれた祈り (ハヤカワ・ミステリ文庫)ありふれた祈り (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
二度と戻らない子ども時代。戻らないというか、戻れない。 ミステリーというより、ジュブナイル小説のような。人の死はたくさん出てくるけど。 子どもで居続けることはできない、という事を悟る時期としての、暑い夏の描写ってなんて切ないのか。 登場人物のガスが作るいも料理が美味しそうで、真似して作って食べた。
読了日:05月01日 著者:ウィリアム・ケント・クルーガー
忘却のパズル (創元推理文庫)忘却のパズル (創元推理文庫)感想
アルツハイマー病の主人公が語る物語なので、描写されている内容と物語の筋がぼやぼやしている。 それこそパズルを組み立てるように、真実を憶測する。 しかし、わけがわからなくてつらい。ページ数はやたら分厚く、展開も遅い。 しかし、あらすじにある〈衝撃の真相〉とやらが気になる。 早く読み終わりたい。頼むよ、〈衝撃の真相〉よ。最後の最後に、あっと驚かせておくれ。と、じりじりと読み進めた結果、 〈衝撃の真相〉のインパクトの薄さに衝撃を受けた。 アルツハイマー病の追体験はできるのかもしれない。
読了日:05月02日 著者:アリス・ラプラント
監禁 (ハヤカワ・ミステリ文庫)監禁 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
刑事のコニーとか、元カレのジョシュとか、もう少しキャラクターの背景を知りたかった。そしたらもっと感情移入しながら読めたと思う。 犯人のアーロンはむかつくだけだった。 元妻ベットについては、どの面下げて何てことしてんだ、という理解不能な行動に軽蔑。美人だからか。美人だから許されるのか。 読んでいて、全体的に表面をさらっとなぞったような、説得力のない深みのない読後感だったけど、終わり方は嫌いじゃない。
読了日:05月05日 著者:ジェフリー ディーヴァー
ひかりの魔女 (双葉文庫)ひかりの魔女 (双葉文庫)感想
こんなに良い人間ばかり出てくる素敵なお話! 最初から最後まで、安心しきって読める、やさしい物語。 安心しきってはいるが、作中に出てくるおばあちゃんの手料理がうまそうで、腹はぐーぐー鳴っていた。
読了日:05月10日 著者:山本 甲士
黒いマヨネーズ黒いマヨネーズ感想
露骨なシモの話は少し照れてしまうが、ニヤニヤ笑える範囲内。 怒り、不満からはじまる話も、独特の思考回路から最終的には自分の学びにつなげる。 物事を多方面から捉えようとするのが好き。 「でもな」「ちょっとまてよ」と立ち止まり、一方的に馬鹿にしない。 立ち止まり方はとてもユニークなんですけど。
読了日:05月21日 著者:吉田 敬
その年、わたしは嘘をおぼえたその年、わたしは嘘をおぼえた感想
黒い心の持ち主ベティの悪たれっぷりが本当に嫌だなと、嫌悪感が生じる。しかし同時に憐れさも感じる。 「矯正不能」と烙印を押され、祖父母のもとへやってきたベティ。矯正不能って何をしたのかは語られないが、両親からの愛情の希薄さが感じられる描写も。 かたや良い大人に囲まれて、愛情いっぱいに暮らす主人公アナベル。そりゃあ、目を付けられるってもんです。 巧妙に嘘を付き、他人を嫌がらせをして傷付けて、一体彼女は自分の心の中の何を埋めていたんだろう。そしてきっとそれは満たされることがない。
読了日:05月28日 著者:ローレン ウォーク
その罪のゆくえ (ハヤカワ・ミステリ文庫)その罪のゆくえ (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
大団円が好きなのでミステリー小説を読んだあとは、何だか虚しさが残ることも多いが、この小説はそのそれだった。セバスチャンについても、ダニエルとミニーの関係と、その終わり方も。子どもには愛情と絶対的な保護者が必要だけど、そのような家庭に生まれなかった子どもに対しての、サポート体制や大人の役割については考えさせられる。子どもに与えるのは罪ではなく、健全な環境と確固たる愛情。子どもが子どもらしく過ごし、心から安心できる場所。ダニエルにはそれがあった。しかしセバスチャンにそれが叶えられるだろうか心配と不安しかない。
読了日:06月03日 著者:リサ バランタイン,Lisa Ballantyne
もっとも暗い場所へ (ハヤカワ・ミステリ文庫)もっとも暗い場所へ (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
設定も展開もハラハラと面白いんだけど、 いかんせん、性描写の多さよ! この小説、章ごとに、性交渉してますよ。 サスペンスのスリリングな展開だけに集中させてくれと思う。 誰もが惹かれずにはいられない美しいヒロインとか、ロマンス要素もいらないよとイライラした。 とりあえず、最後がどうなるのか、リーに天罰が下りますように。という思いだけで、執念で読み終えた。
読了日:06月07日 著者:エリザベス ヘインズ
メモリー・キーパーの娘メモリー・キーパーの娘感想
双子の再会を願い、最後のページを読むためだけに、ひたすら目で読み、指でページをめくった。 デイヴィッドの心情はわからんでもないが、夫婦で悩み、乗り越えてこその家族じゃないか。 デイヴィッドの独断が、物事を複雑にし過ぎた。家族を悲しませた。 秘密の重さに、読んでいて苦しかった。 最後はよかった。
読了日:06月16日 著者:キム・エドワーズ
ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ (評論社の児童図書館・文学の部屋)ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ (評論社の児童図書館・文学の部屋)感想
小学校5年生ぶりに読んだ。 あの頃は子ども目線で、アンナとマックス兄妹に感情移入して、呑気なお話として読んだものだが、 今回は両親の気持ちも良くわかり、ドイツ国内に急速に広がる不穏、国を無事に出られるだろうかという不安でハラハラした。 ドイツ国内に残ったユダヤ人のような強烈な体験はせずに済んだけど、 国外に逃亡し、財産を全て取り上げられたユダヤ人がどう暮らしていたのか、一端を垣間見ることが出来た。
読了日:06月21日 著者:ジュディス・カー
黒人小屋通り黒人小屋通り感想
奴隷制度が撤廃されても、白人の下で働くこと以外の選択がなかった時代。 農場主に手ごめにされるなんていう衝撃が、当たり前の日常として語られたりするが、この物語の黒人たちに悲壮感は一切ない。 平手打ちだとか、こん棒で膝の裏をぶっ叩いたりして、しつけや教育がなされるが、悲惨さも感じられない。子どもらもたくましい。
読了日:06月30日 著者:ジョゼフ ゾベル
ひかりの魔女 にゅうめんの巻 (双葉文庫)ひかりの魔女 にゅうめんの巻 (双葉文庫)感想
前回に引き続き、ひかりおばあちゃんの不思議な力により、様々な人たちがゆっくりと再生していった。 ああ、やさしい世界。素敵だ。 にゅうめん食べたい!
読了日:07月14日 著者:山本 甲士
ザ・サークル (上) (ハヤカワ文庫 NV エ 6-1)ザ・サークル (上) (ハヤカワ文庫 NV エ 6-1)感想
発信、シェア、交流に囚われている人は哀れだ。世のことを他人のことを、知らなくてもいい自由もある。 ちっとも共感できなかったヒロイン、メイ。 メイのばか。もう知らないっ。ていう気持ちになる。 カルデンが、メイに惹かれた理由がよく分からなかった。マーサーが気の毒すぎる。
読了日:07月31日 著者:デイヴ エガーズ
ザ・サークル 下 (ハヤカワ文庫 NV エ 6-2)ザ・サークル 下 (ハヤカワ文庫 NV エ 6-2)感想
発信、シェア、交流に囚われている人は哀れだ。世のことを他人のことを、知らなくてもいい自由もある。 ちっとも共感できなかったヒロイン、メイ。 メイのばか。もう知らないっ。ていう気持ちになる。 カルデンが、メイに惹かれた理由がよく分からなかった。マーサーが気の毒すぎる。
読了日:07月31日 著者:デイヴ エガーズ
少年は残酷な弓を射る 上少年は残酷な弓を射る 上感想
彼の怒りの元は「なぜ産んだ」という答えを求めての物だったのかな? なんだかんだ、ケヴィンを一番理解していたのは、母親のエヴァで、ケヴィンもそれが解っているんだろう。愛せない、でも愛さなきゃ。を見透かされていた。反抗という形の盛大なためし行為。そして「自由」でいたかったエヴァの願いが、図らずとも叶えられた皮肉。 どうしたらケヴィンは安心出来る居場所をみつけられたんだろうか。 とか、色々考えているが、答えはなかなか思い付かない。 しかし、シーリアちゃんだけは幸せでいてほしかったよ!一番同情!かわいそう!
読了日:08月09日 著者:ライオネル・シュライヴァー
少年は残酷な弓を射る 下少年は残酷な弓を射る 下感想
彼の怒りの元は「なぜ産んだ」という答えを求めての物だったのかな? なんだかんだ、ケヴィンを一番理解していたのは、母親のエヴァで、ケヴィンもそれが解っているんだろう。愛せない、でも愛さなきゃ。を見透かされていた。反抗という形の盛大なためし行為。そして「自由」でいたかったエヴァの願いが、図らずとも叶えられた皮肉。 どうしたらケヴィンは安心出来る居場所をみつけられたんだろうか。 とか、色々考えているが、答えはなかなか思い付かない。 しかし、シーリアちゃんだけは幸せでいてほしかったよ!一番同情!かわいそう!
読了日:08月09日 著者:ライオネル・シュライヴァー
わたしが殺された理由 (ハヤカワ・ミステリ文庫)わたしが殺された理由 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
主人公の女が、更年期で性的欲求が皆無だとか言う割に、性的な想像ばかりしている。 翻訳のせいかどうかわからんが、皮肉やジョークの応酬が、さっぱり軽快にみえない。 前世設定も活かしきれてないんじゃないの。みんな前世をすっと受け止めすぎる。 という訳で、まったく物語に乗り切れず、半分まで読んで、あとはざっと展開を斜め読みして終わった。断念!
読了日:08月31日 著者:アン アーギュラ,アン アーギュラ
蝶のいた庭 (創元推理文庫)蝶のいた庭 (創元推理文庫)感想
あらすじにある通り、事件の全貌や、庭師(ど変態)や少女たちの真相を知りたくて、ページをめくる手が止められず、一気読み。 設定は変質極まりないが、犯人に対し「早く捕まれ!ぎゃふんと言わされろ!バチ当たれ!」と腹を立てながら、楽しく読めた。読後感は好き。
読了日:09月01日 著者:ドット・ハチソン
正しい恋人 (ハーパーBOOKS)正しい恋人 (ハーパーBOOKS)感想
読み終わりは「ほぁぁぁああっ」まさにイヤミス×純愛。 「完璧な家」で感じた興奮にはおよばない。 「完璧な家」は痛快な終わり方で良かった。 これもそんな感じで終わらせれば良かったのでは!?なぜそうしなかったの、かわいそう。 エリンが常にカロリーを気にしていたこととか、レイラとはまったく正反対であり続けたことの理由はつながったが。 ほぁぁぁああっ、ですよ。ほんとに。
読了日:09月07日 著者:B・A・パリス
秘密〈上〉 (創元推理文庫)秘密〈上〉 (創元推理文庫)感想
「忘れられた花園」もそうだったが、このこれも、ミステリーというよりはロマンス小説だな! 過去、現在、過去、現在とストーリーがあっちこっちし、 私は全貌が知りたくて、ひたすら読み続ける。 「忘れられた花園」より読後感は好き。 ただし、切ないなあ。切ない。
読了日:09月16日 著者:ケイト・モートン
秘密〈下〉 (創元推理文庫)秘密〈下〉 (創元推理文庫)感想
「忘れられた花園」もそうだったが、このこれも、ミステリーというよりはロマンス小説だな! 過去、現在、過去、現在とストーリーがあっちこっちし、 私は全貌が知りたくて、ひたすら読み続ける。 「忘れられた花園」より読後感は好き。 ただし、切ないなあ。切ない。 戦災孤児の少女「ネラ」が、1箇所だけ「ネル」って名前に表記されていた。忘れられた花園とまざったんだろうか。
読了日:09月16日 著者:ケイト・モートン
三人目のわたし (ハヤカワ・ミステリ文庫)三人目のわたし (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
冒頭の登場人物紹介で、何か変だなと思ったら、驚きの真実に気づいてしまったので、 答え合わせとして物語を追いかける感じで読んだ。答えは合っていた。 家族の機能不全は人格形成に深く影響を与えるということを言いたかったのか。 キャロラインが気の毒だった。
読了日:09月19日 著者:ティナ セスキス
ニーナの記憶 (ハヤカワ文庫NV)ニーナの記憶 (ハヤカワ文庫NV)感想
なんなんだ、ニーナ。受け身すぎ。受動!周りがあれこれ動いてくれて、情報が舞い込んでくるだけ。 自分から行動し、犯人に戦いを挑むのは、終わりから20ページ目ですよ。 かつては職場で異例の昇進をしたとか、やたらニーナのハイスペックさをアピールするが、説得力がない。 私立探偵が命をかけるほど、ニーナに親身になるのもよくわからない。説明はあるが説得力が(略) 読むのをやめれば良かったのかもしれないが、意地になって読んだ。 オチに衝撃も何もない。設定だけだ、面白いのは。
読了日:09月23日 著者:フロイド ビル
夏の沈黙 (創元推理文庫)夏の沈黙 (創元推理文庫)感想
20年前の出来事に、皆が翻弄されてかわいそう。 「きっとこうなんだろうな」と、真相についての想像はついた。
読了日:10月05日 著者:ルネ・ナイト
死後開封のこと〈上〉 (創元推理文庫)死後開封のこと〈上〉 (創元推理文庫)感想
同じ作者の「ささやかで大きな嘘」もそうだったけど、登場人物にサイコパスが出て来ない。 みんなその辺にいそうな人物ばかりなので、同情も共感もしやすい。 サイコパスがあれこれするミステリーも好きだが、サイコパス頼りな展開はだめだ。 語り口が軽快で、深刻さがないのも好き。 物語の終結の仕方も私は好きです。
読了日:10月11日 著者:リアーン・モリアーティ
死後開封のこと〈下〉 (創元推理文庫)死後開封のこと〈下〉 (創元推理文庫)感想
同じ作者の「ささやかで大きな嘘」もそうだったけど、登場人物にサイコパスが出て来ない。 みんなその辺にいそうな人物ばかりなので、同情も共感もしやすい。 サイコパスがあれこれするミステリーも好きだが、サイコパス頼りな展開はだめだ。 語り口が軽快で、深刻さがないのも好き。 物語の終結の仕方も私は好きです。
読了日:10月11日 著者:リアーン・モリアーティ
悪徳小説家 (創元推理文庫)悪徳小説家 (創元推理文庫)感想
決して明かすことの出来ない秘密は、冒頭でわかるソレの事じゃないと思ってる。 マルタと会うまでのヘンリーのことやらが、知りたいのに、あんまり教えてくれなくて腹立たしい。 9歳の時に、なんで?どうして?どうやって?すーごく気になる。 そしてポンチョはどうした! 超不消化! 著者はドイツの人。 名前だけでは男か女かもわからない。
読了日:10月18日 著者:ザーシャ・アランゴ
白墨人形白墨人形感想
1986年と2016年を行ったり来たりしながら、物語の真相が少しずつ明らかになる手法。それぞれの思惑が不穏な事件を連鎖させたのは悲しい。 スタンド・バイ・ミーよろしく、子どもら五人がつるんでいるが、キラキラした郷愁は感じられない。なんでだろう。ただ一緒にいるだけ、という感じ。 主人公がよく小便をもらす。怖い思いをすると、本当にもれるんだろうか、小便。 プロローグとエピローグのつながりは予想してたが、 「最終ページに待ち受けるおそるべき真相」というのが、どちらのことを指すのかよくわからない。誰か解釈!
読了日:10月20日 著者:C・J・チューダー
クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)クリスマスに少女は還る (創元推理文庫)感想
登場人物の多さ、文章表現の周りくどさ、ページの分厚さ! 一言一句を理解することは諦め、話の筋を追いに追った。 職業倫理は大事。そこは大いに理解できるが、相手は殺人鬼ですよ!しっかりして!バカ!とのたうち回った。 ああ、サディー。なんて愛すべきキャラクター。生きて大団円であって欲しかった。 クリスマスの奇蹟としては上々だし、感動するし、物語としては魅力的だろうが、 私はこの結末は悲しい。サディーは生きて還るべきだったよ! あと、犬が辛い目にあうのも嫌。
読了日:11月01日 著者:キャロル オコンネル
ローズ・アンダーファイア (創元推理文庫)ローズ・アンダーファイア (創元推理文庫)感想
収容された人たちに、嫌なやつがいない。 まさに女性たちの絆が書かれています。 ラーフェンズブリュックという場所は本当にあった施設だそうで、私はこれで初めて知った。 「世界に知らせて」「世界に知らせて」が胸に残った。
読了日:11月08日 著者:エリザベス・ウェイン
ボーダー 二つの世界 (ハヤカワ文庫NV)ボーダー 二つの世界 (ハヤカワ文庫NV)感想
「MORSE─モールス─」の続篇目当て。「モールス」では、オスカー少年が変態男ホーカンのあとを継ぐ。的な、解釈をちらほら読んで悲しみ。 しかし、作者はそれを、そうじゃないよとあとがきで明言してました。オスカー、エリ、よかった! (しかし食料としての血の収集は必要なんでしょうからアレですが) この本自体は短編集。 分類的にはホラーになるんでしょうが、生と死の「すこしふしぎ」を扱った感じ。 全体的に北欧の冬のような、スーッとした寒さを感じる(行ったことはない)。
読了日:11月13日 著者:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
沈黙の少女 (海外文庫)沈黙の少女 (海外文庫)感想
ミカは「彼ら」よりも上手であったと信じたい。 最終章が「きみ」であったことには大きな意味があると思う。「彼ら」の秘密に気づいたときには、もう一度「彼ら」の章をむさぼり読んだ。 そもそも「狩り」に対する意識の崇高さが違う。生死への尊厳はある。 崇高さは違っても、やってることは同じと思うけどね。 でも、狩人の「彼ら」が、小児愛好者の「彼ら」を裁いたことには胸がスッとした。 かつて狩人の「彼ら」も子どもの頃に穴に閉じ込められて、狩りをした。バトルロワイヤルさながら。 どこぞの忍者か、と思った。
読了日:11月14日 著者:ゾラン・ドヴェンカー
晴れた日の森に死す (創元推理文庫)晴れた日の森に死す (創元推理文庫)感想
これはエリケの物語。 え!エリケ?えー、エリケ!?ってなった。 犯人は、こいつか?と思って、一旦違うか、と思った挙げ句、の人物。 切ない。気の毒。そんな気持ち。 本国ノルウェーでは、セイエル警部を主人公とした、シリーズものの一冊らしい。 それなので、唐突にセイエル警部のロマンスをぶっ込まれても戸惑うだけだった。 銀行強盗のモルガンがいいヤツで憎めない。
読了日:12月05日 著者:カーリン・フォッスム
冷たい家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)冷たい家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
登場人物に対する印象が終盤でガラガラと変わる。エドワードに至っては、キャラクター性がギャグにもなりそう。 家のシステムよ、あっさりハッキングされてんじゃないよ、と思うこともあったが、概ねハラハラと一気読み。 猫が一番かわいそう。ひどいや。サイモンのばか。 子どもを使ってエマを脅迫してたのもサイモンだったってことか。
読了日:12月08日 著者:JP. ディレイニー
聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)感想
舞台は1890年代。 ビクトリア朝時代。 中学生だったなら、この物語を心底楽しみ、 それぞれの個性的なキャラクターを、イラストに描きあげたい! と思うくらいのめり込めたに違いない。 今でも十分楽しめたけど、どうしても大人の視点で読んでしまう悲しさ。 ルイーズが好き。
読了日:12月15日 著者:ジュリー・ベリー
失踪者〈上〉 (創元推理文庫)失踪者〈上〉 (創元推理文庫)感想
主人公にいらつく。 登場人物が多い。 そんなこったろうと思った、で下巻に向かいます。
読了日:12月15日 著者:シャルロッテ・リンク
失踪者〈下〉 (創元推理文庫)失踪者〈下〉 (創元推理文庫)感想
まず主人公にいらつく。 そして登場人物が多い。 上巻末の展開に、そんなこったろうと思った、で下巻へ。 〈震えるほどの衝撃〉を期待して読み進めたけど、ただただ脱力。衝撃ってどの部分のこと? エレインが気の毒なまま終わった。 読んでる間中、火曜サスペンス劇場的な感覚がして仕方がなかった。
読了日:12月19日 著者:シャルロッテ・リンク
迷路の少女 (ハヤカワ文庫NV)迷路の少女 (ハヤカワ文庫NV)感想
誰もマグダを理解しようとしていない。向き合わない。 見栄っ張りで自己中で「自分が可哀想」な大人ばかり。 自分のことに精一杯になると、子どもがないがしろになることは、ありえる話ではあるが。 しかし、どうしょうもない奴らばかりだった。性にも奔放。 なんでそうパカパカとパートナー以外とやれるのか。 登場人物の過去現在が入り乱れてそれぞれに影響を与えた。 カーチャが幼少期の思い出の地下壕の扉を封じたが、これがマグダ失踪の答えか。 いやな話だった!
読了日:12月20日 著者:シッゲ・エクランド
ささやかな手記 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)ささやかな手記 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)感想
まるで映画を観ているような。 山野原の耳が痛くなるような静けさと、そこに潜んでいた狂気。 暴力と自然の対比。 そして自然もまた美しく、残酷だ。 主人公はろくでなしのようだけど、育った背景を考えると、同情してしまうし、肩入れしてしまう。 少なくとも、老兄弟よりはしごくまっとう。 私は医師の言う「回復のチャンス」を信じたいんだけど、楽観的すぎるかなー。
読了日:12月21日 著者:サンドリーヌ コレット,Sandrine Collette

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