あの日は絶好のピクニック日和だった。アップルヤード学院の生徒たちは、馬車でハンギングロックの麓に向けて出発した。だが、楽しいはずのピクニックは暗転。巨礫を近くで見ようと足をのばした4人の少女と、教師ひとりが消えてしまったのだ。何があったのかもわからぬまま、事件を契機に、学院ではすべての歯車が狂いはじめる。カルト的人気を博した同名の映画原作、本邦初訳
幻想的で、そして気味の悪い物語だった。
きっと精霊とか神とか霊的な何か。
そして、少女たちの失踪によって、ほころびはじめる学院の様子をまざまざと。
学院は陰鬱に時を刻み始め、崩壊の道を辿るのに、失踪した少女たちは永遠に美しい。
ああ、気味悪かった。でも面白かった。
真夜中に読み終わったが、寝室の影が怖い。おっとめがねは夜勤でいない。
トイレには行けそうにない。
隣で寝る6歳のいびきが救い。