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【聴いた】悪童日記

戦火の中で彼らはしたたかに生き抜いた──大都会から国境ぞいの田舎のおばあちゃんの家に疎開した双子の天才少年。人間の醜さ、哀しさ、世の不条理──非情な現実に出あうたびに、彼らはそれをノートに克明に記す。独創的な手法と衝撃的な内容で全世界に感動と絶賛の嵐を巻き起した女性亡命作家のデビュー作。

Audibleで。

戦中〜戦後のハンガリーと思われる国の様子を、残酷なような、時には牧歌的なような様子で。

そして書き手の感情は一切排除されて描かれている。

しかし行間から、双子なりの倫理観は伝わってくる。おばあちゃんや、周辺の登場人物の思いも。

双子の逞しさと天才ぶりを極めさせたのはおばあちゃんだね。好き。

文章の様子はなんとなく、にんじんを思い出した。

中学生の頃読んでみようかと手に取ったが、脳や感情が物語を受け止めきれない気がして、やめた思い出がある。

今は読んで(聴いて)良かったなという思い。子どもの時に読んでいたらどうだったろうな。

人のもつ変態性、情けなさ、善の部分を統合して受け止められたかな。