みたいよみたいみたよんだ

みたりよんだりきいたりしたものをいうブログ

【読んだ】最後の語り部

十三歳のペトラは家族と共に崩壊目前の地球を脱出し新天地を目指す植民船に乗る。物語を聞かせてくれた大好きなおばあちゃんを残して。目的地に到着するまで眠っているあいだに、ペトラの脳には膨大な民間伝承や神話がインストールされる。そしてまた家族一緒に暮らすはずだった。だが目覚めたとき……。ニューベリー賞、プーラ・ベルプレ賞受賞。過去の記憶と想像力を失った世界で物語を武器に戦う少女を描く、最後の語り部の物語。

表紙の雰囲気から想像されるのと違って、かなりのSF・ディストピアだった!ディストピア好き。

子ども向けでやさしく読めるが、主人公たちの間に起こることはヘビーで、心中察して涙が出た。

同一・平等・公平であれば戦争は起きない、平和だ!という思想に同調できないものは排除。

コレクティブの皮膚が半透明なのは、肌の色の同一化を目指してのことか。

ボクシーはナイラの子ども?特別枠だったろうに、終盤でおそらく排除する判断に至ってたのが悲しい。ナイラの心は動かなかったんだろうか。