戦中、戦後そして現在。戦争の傷跡を写した3枚の写真が、60年の歳月をつなぐ…。3人の平凡なドイツ人の物語を通して、第二次大戦、戦後、そして20世紀ドイツを語り直した、2001年ブッカー賞最終候補作。
セリフが「」でなくて、線│で表現されているのを読むのが苦手。
━━まるでテレパシーの会話みたいな感じがするのよ
━━臨場感が感じられないのよ
そして全体的に表現が詩っぽい。
1話目のヘルムートは、喋るシーンがない。ドラクエの主人公みたい。何を見たか、どう感じたかを仕草で想像するばかり。
3話目のミヒャは、主人公に対して、なんだかイライラした。自分を納得させるためだけの行動に見える。
祖父がナチだったかもしれない自分が可哀想?
素直に愛情を向けられなくなった事に対する悲しみ?
終始感じていた怒りはなんで?
30歳のくせに、今更?
とか、色々考えたが、おじいちゃんがかつて大量虐殺したかもなんて、なかなか想像を絶するので、理解が難しかった。
2話目のローレは、頑張ったね!!に尽きる。これからたくさん葛藤するだろう。子孫も3話のミヒャのように葛藤するんだろう。
- 作者: レイチェルシーファー,Rachel Seiffert,高瀬素子
- 出版社/メーカー: アーティストハウスパブリッシャーズ
- 発売日: 2003/08
- メディア: 単行本
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