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【読んだ】邪悪なる大蛇

鬼才ルメートル、最後のミステリー。夫を亡くして独りで暮らすマティルド、63歳。殺し屋。戦争中は冷血の闘士として知られ、戦後は凄腕の殺し屋として仕事を請けてきた。だが彼女には認知症が少しずつ忍び寄りつつあった。それに気づいたのは、彼女に殺しを依頼している戦中からの同志アンリ。マティルドの殺しが必要以上に過激になっていたのだ。一方マティルドの中では、かつて抱いていたアンリへの恋心が甦り、暴走は加速してゆく!

能力の高い殺し屋が、認知症になるのはとんでもなく困るということがわかった。

あらすじで「意地悪な展開」とあったので、大団円は期待せず、犬や主人公(だと思っていた警部)の死にも動揺しないよう、「そうなることも想定済み!」と気持ちを整えながら読み進めた。

隣人の運の良いことよ。隣人のおかげでマティルドの暴走は止められたようなもの。ムッシューがものすごく頑張った。

ルメートル氏、最後のミステリーと言わずまたいつか書いて欲しいです。