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【読んだ】どっちが殺す?

ヒッチハイクをした大学生のカップルは、深い飛び込みプールの底で意識を取り戻す。脱出は不可能だ。そのときふたりのそばに置かれていた携帯が鳴り、犯人が告げる。「銃がある。それには弾が一発入ってる。恋人かおまえ自身のための。それがおまえたちの自由の代償だ。生きるためには殺さなくてはならない」ふたりは銃を見る。恋人を殺す?ありえない。きっと誰かが助けにきてくれるー。しかし、誰も来ない。食料はない。水もない。飢えと渇きと寒さが襲う。体力が減る。会話も減る。銃を見る回数が増える。ここから抜け出したい。日常に帰りたい。でも恋人を殺すことなんてできない。本当に?本当に相手もそう思っている…?サウザンプトン中央署のヘレン・グレース警部補は捜査を開始するが、これははじまりに過ぎなかった。この後も同様の事件が次々に発生。ふたり組が監禁され、弾が一発入った拳銃を与えられ、究極の選択を迫られるーヘレンは次第にこの事件の異様さに気づく。被害者たちに共通点は見当たらないし、彼らを拉致したのはひとりの女らしいが目的がわからない。極限状態の密室で、やさしさが、愛が、プライドが崩壊し、欲望が、憎しみが、狂気が増殖していく。日本初登場作家がえぐり出す完璧な惨劇。

それぞれのキャラクター像に愛着がわかないうに物語が進んでいくので、惨劇になってもハラハラしなかった。チャーリーのことだけはハラハラした。

公開していない捜査内容が漏れている!アイツかアイツにちがいない!と決めつける、優秀な警部補、ヘレンの思考回路も謎すぎた。

ヘレンと癒しの408号室、その訪問頻度は?親しさの裏付けとなる表現がないので、なんか、サラーッと流れちゃう。

家族の確執とかもそう。警察関係者のチームワークとか、優秀だ優秀だと言われる警察官の優秀ぶりも、読み取れなかったなー。犯人は超人すぎるし。

と、読みながら、首を捻ることが多かったが、本国では11作シリーズが出ているそうで、続きが気になるは気になる。出れば読む。