みたいよみたいみたよんだ

みたりよんだりきいたりしたものをいうブログ

【観た】ラブリーボーン

14歳で無情にも殺されてしまった少女が、現世と天国の狭間から、残された家族や殺人鬼の生活を眺め見る。

主人公のスージーが可愛い。スージーQって、ジョジョか。

その可愛らしい外見から、天使の如く神々しい感じに下界を眺め、「私のことで悲しまないで」的な、家族の悲しみに胸を痛めている感じの話かと思っていたんだけど(私はそういう話はあまり受け付けない)、生きてても死んでからも、スージーは怒ったり笑ったり悲しんだりする、普通の女の子で好印象。殺された女の子が語り手っていうのも斬新。

 

家族の再生も描かれてホロリとし、サスペンスとしてもドキドキしたけど、犯人の最後に関してはなんだかスッキリしない。

もっと!もっとケチョンケチョンのギッタギタに!と思った。被害者や、その家族達の胸がスーッとする展開を観たかった。

 

ラブリーボーン [DVD]

ラブリーボーン [DVD]

 

 

【観た】怪盗グルーのミニオン大脱走

冒頭、カクレクマノミが潜水ジェットで吹っ飛ばされるシーンに悪意を感じさせた。笑ったけど。

グルーとドルーの兄弟の話をメインに、ミニオンは刑務所に入ったり、ルーシーが新米ママとして奮闘したり、アグネスはユニコーンを探したり。

それぞれの話は面白くて好きだけど、バラバラにエピソードが終了した印象。最後に統合して「そうきたか!」っていう展開を期待したんでした。

そしてバルタザールがあれだけ大暴れしてたのに、反悪党同盟が全然出動しないのはなんでだ。

 

8歳が、「アグネスの声が変わった」と言っていた。いいえ、芦田愛菜ちゃんで変わりません。愛菜ちゃんが成長し、アグネスの声も大人っぽくなったかも。私は気にならなかった。


f:id:to3o:20170730090538j:image

【読んだ】ボラード病

読後感:(゜o゜)

監視妄想の母に育てられている子どもの話なのだろうかと冒頭思う。

読み進めるうちに、主人公が暮らす「海塚町」も、何だかおかしいと思う。

 

海塚町は何かに汚染されているのに(もしかしたら国全体も)、それを安心安全と言い切り子どもは立て続けに死ぬ。そして思想教育により疑問を持たせることを罪とする。

おそらく主人公の父親は思想犯として連行されていて、母親は海塚の思想に反する気持ちを持っているが、娘を守るためにひた隠しにして生活している。少しでも危険思想があると判断されると背広の男たちに連れて行かれていまうからだ。

 

福島で原発事故があった時に、東北の野菜や海産物を頑なに避ける人もいたが、やたらに「東北を食べよう!」なんて言っている人達がいたことも思い出した。

どちらの考えが正しいか、ということではなくて、正しい情報を正しく伝えてもらい、自分で判断したい。

 

海塚町を襲った災厄については本の中では具体的に明言されていないけど、自ずと3.11を連想させるような内容の話だった。

 

「一体ここ海塚で何があったの!お母さんは何を思っていたの!主人公は今どうなってるの!」とはっきり知りたい性格なので、

作品全体の文章表現の方法には歯がゆい思い。まあ、「私」語りの物語なのであえての表現なんだろうけど。

 

ボラード病 (文春文庫)

ボラード病 (文春文庫)