簡単な言葉では言い尽くせない読後感。
終盤は涙鼻水。
行ったことのないエジプトに猛烈な郷愁。
本を手に取った時は、「あばよ!」が頭に浮かんだ。柳沢慎吾。
先日のアメトーークで放送された読書芸人に影響を受け、そそくさと図書館から借りて来た。
3日ほど、図書館用のトートバッグに放置したままだったんだけど、サラバ!の上下巻以外に、罪の声も借りていたので、返却予定日の事などを考えると、そろそろ読まねばと思った。
最近の寝床のお供、「VOW!31周年」を中断し、「サラバ!上巻」をベッドライトの明かりの下に広げたのが、21:00。
隣のベッドで5歳がぺちゃくちゃ話したり歌ったり。それに相槌打ちつつ、ページを捲り、隣のベッドの声が寝息に変わった頃、物語はエジプトに入る。
同じ頃夫がべろべろとベッドに潜り込んで来て、主人公とヤコブの神々しい別れ際が、夫のイビキに眩まされる。そしてイビキの激しさが和らぎ、規則正しい、許容範囲の寝息に(無理やり体を横向きに押し倒す程じゃない程度に)変わった頃、読み終わった。1:15。
9時には仕事が始まるのに、どうすんだ、おれよ。という気分と、早く下巻に飛び付きたい、続きが読みたい!という気分の葛藤を抱きつつ、蒸気でホットアイマスクして寝ます。
メイン州中部の広大な森林地帯にある町、フラワリング・ドッグウッドを舞台に、18年の歳月を隔てて起きたふたつの殺人事件を描いた、病める現代家族の真実を鋭く抉り取った衝撃の黙示録的サスペンス。
ネタバレ
真犯人が分かった時点で、18年前の事件と、現在の事件、まず共通点がないという事になぜ気づかないのか、主人公らは。2つの事件の関連性といい、物語の内容が薄い。それぞれのキャラクターの背景も、共感出来るまでに至らず。
女刑事が単独で容疑者の家に乗り込むのは現実的でないな、とか、上司との不倫セックス描写いらないなとか、所々で物語にのめり込めない興醒めエピソードが多くて読後感は(-_-)
推理・謎解き・ミステリーに、"はっとするほど美しい"主人公とか、余計。
主人公の兄(7歳年上)の友人たちが、揃いも揃って主人公に対して「昔からお前に気があった」とか。あー、そうですか。
私は読んでいても、主人公の魅力がさっぱりわからなんだけど。女目線のやっかみか。やっかみから、魅力的にみえないのか。
濃厚セックスシーンも余計。しかも、「俺のコックが重い」コック!男性器のコック訳に白眼を剥いた。
前回読んだ「片想い」に引き続き、勃起描写多すぎ。なんなんだ。
訳といえば、警察学校をわざわざ「ポリスアカデミー」としていて、スティーヴ・グッテンバーグかよ、とあのコメディ映画がいちいち思い出されて払拭するのが大変だった。
ビリーが持っていた亀のオモチャは、結局何だったのか??
ただただ、犯人を知りたくて、惰性でページをめくり続け、なんていうオチだ・・と枕に顔面を打ち付け、そのまま眠りについた。