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【読んだ】心地よい眺め

テディは、愛情とは無縁のまま育った。愛のない結婚をした両親は、望まずに誕生したわが子にはまったく関心を払わず、彼は放置されたまま一人勝手に大人への道を歩んできたのだ。そんな生い立ちをもち、どこか普通でない青年に成長していたテディは、両親の死をきっかけにそれまで内面に秘めていた歪んだ狂気を、徐々に発揮しはじめる。そんな彼が出会った美しい娘フランシーンもまた、子供の頃に異常な経験をし、心に大きな傷を負っていた。二人の出会いは、新たな悲劇の開幕を告げるベルだったのか…ブラックな結末が待つ、傑作サスペンス。

若いアベックが犯罪を重ねるパターンかと思ったが違った(男の方がサイコパスで、女の方が頭弱いタイプの)。

古臭い文体で、物語の舞台が90年代である事をしばしば忘れる。

作者が1930年生まれのせいか、訳の問題か。

それはともかく、歪みまくったテディよ。

一瞬、彼の犯罪を、フランシーンとの恋(?)を応援したい気分にもなったが、

ダメダメダメダメ。あんたは超絶自己中!認めません!フランシーン、色々がんばれ!と鼻息荒くページをめくった。

物語の中の謎をしっかり回収してくれたのがよかった。

あらすじで「ブラックな結末」と表されていますが、

バカボンのパパでいう、「これでイイのだ」的な結末で、好き。

 

心地よい眺め (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

心地よい眺め (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)