読後感:(=_=)
「はじめて夫に殴られたのは、19のときだった」 ニューヨークに住む看護婦フランは警察官の夫の暴力に耐えきれず、息子を連れフロリダに移り、別人として生活を始めるが…。ドメスティック・バイオレンスの悲劇を描く。
私語りの話だからなのか、思考と場面の転換がいきなり過ぎて、「今は一体どういう状況?」と読み返すことがしばしば。
p10
・・・・駅のなかの温度は四月で、わたしの心は一月のように冷えきっている。
天使の像は、ブルックリンの湾から一ブロックのところにある、小さな我が家より高い。
なんのこっちゃ、と何度も読み返して、駅の天井が高くて、そこにいる天使の像も高い場所にいるんだな、と理解した。
そして、主人公にもあまり共感出来なかった。DV被害者支援の民間サポーターのリーダー的女性に対する感謝の気持ちがまるでない感じが。むしろケチつけてるし。
訳者のあとがきで、
フラン(主人公)は自尊心と主体性を身につけ、心の自由を得る。しかしその代償として、彼女はあまりにも大きなものを失うことになるのだ
とあるが、その代償に至らないための、戸締まり用心対策をなぜしなかったんだと。
ベットの下にバールのような物を置いたってさ、ボビー(DV夫)は屈強な警察官だろう。心許無い!と読みながら不安だったけど、案の定だったよ!