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【読んだ】ヨーゼフ・メンゲレの逃亡

アウシュビッツ絶滅収容所に着いたユダヤ人を、ガス室行きと生存させる組とに選別した医師メンゲレは、優生学に取り憑かれ、子供、特に双子たちに想像を絶する実験を重ねた。1945年のアウシュビッツ解放後に南米に逃れ、モサドの追跡を逃れて生き延び、79年ブラジルで心臓発作で死亡する。なぜ彼は生き延びることができたのか? どのような逃亡生活を送ったのか? その半生の真実と人間の本質に、淡々としかし鋭い筆致で迫った傑作小説。ルノードー賞受賞。Amazon

メンゲレは南米に潜伏して、海水浴中に心臓麻痺で死んだらしいよ。と言うことは何となく知っていた。

海水浴中に死ぬなんて、逃亡先でのんきに優雅に暮らしていたのだな、と思っていたんだけど、そんなわけなかった。

残忍な生体実験をし、アウシュヴィッツを恐怖で支配した男は、逃亡先で正体がバレる事や、追手にビクビクしながら暮らし、そして孤独に苦しんだ。

 

ノンフィクション小説。

逃亡に手を貸した人間や、当時の世界情勢が細かく語られ、政治的なことは理解するのが大変だった。そして途中からは理解することを諦め、

ひたすらメンゲレがどんな一生を終えたのかに集中した。家族の様子などは興味深かった。

ただ、かなり読むのが苦痛だった。読むのをやめようかと思ったが、せっかく図書館で借りたし、潜伏中の事実を知りたいために我慢して読んだ。

潜伏生活をするメンゲレは、ただの情けないくそったれ。読後になんの感銘も感情もわかない。「メンゲレの逃亡生活について知ったよ。知った」という感覚のみが残った。

 

私が苦痛に感じながら読んでいる間、家族は「警部補 矢部謙三」をHuluで観ながらゲラゲラ笑っていた。楽しそうで、かなり羨ましかった。

 

ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)

ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)

 

 

episode1

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