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【読んだ】ボラード病

読後感:(゜o゜)

監視妄想の母に育てられている子どもの話なのだろうかと冒頭思う。

読み進めるうちに、主人公が暮らす「海塚町」も、何だかおかしいと思う。

 

海塚町は何かに汚染されているのに(もしかしたら国全体も)、それを安心安全と言い切り子どもは立て続けに死ぬ。そして思想教育により疑問を持たせることを罪とする。

おそらく主人公の父親は思想犯として連行されていて、母親は海塚の思想に反する気持ちを持っているが、娘を守るためにひた隠しにして生活している。少しでも危険思想があると判断されると背広の男たちに連れて行かれていまうからだ。

 

福島で原発事故があった時に、東北の野菜や海産物を頑なに避ける人もいたが、やたらに「東北を食べよう!」なんて言っている人達がいたことも思い出した。

どちらの考えが正しいか、ということではなくて、正しい情報を正しく伝えてもらい、自分で判断したい。

 

海塚町を襲った災厄については本の中では具体的に明言されていないけど、自ずと3.11を連想させるような内容の話だった。

 

「一体ここ海塚で何があったの!お母さんは何を思っていたの!主人公は今どうなってるの!」とはっきり知りたい性格なので、

作品全体の文章表現の方法には歯がゆい思い。まあ、「私」語りの物語なのであえての表現なんだろうけど。

 

ボラード病 (文春文庫)

ボラード病 (文春文庫)