10月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1640
ナイス数:15
夏の沈黙 (創元推理文庫)の感想
20年前の出来事に、皆が翻弄されてかわいそう。 「きっとこうなんだろうな」と、真相についての想像はついた。
読了日:10月05日 著者:ルネ・ナイト
死後開封のこと〈上〉 (創元推理文庫)の感想
同じ作者の「ささやかで大きな嘘」もそうだったけど、登場人物にサイコパスが出て来ない。 みんなその辺にいそうな人物ばかりなので、同情も共感もしやすい。 サイコパスがあれこれするミステリーも好きだが、サイコパス頼りな展開はだめだ。 語り口が軽快で、深刻さがないのも好き。 物語の終結の仕方も私は好きです。
読了日:10月11日 著者:リアーン・モリアーティ
死後開封のこと〈下〉 (創元推理文庫)の感想
同じ作者の「ささやかで大きな嘘」もそうだったけど、登場人物にサイコパスが出て来ない。 みんなその辺にいそうな人物ばかりなので、同情も共感もしやすい。 サイコパスがあれこれするミステリーも好きだが、サイコパス頼りな展開はだめだ。 語り口が軽快で、深刻さがないのも好き。 物語の終結の仕方も私は好きです。
読了日:10月11日 著者:リアーン・モリアーティ
悪徳小説家 (創元推理文庫)の感想
決して明かすことの出来ない秘密は、冒頭でわかるソレの事じゃないと思ってる。 マルタと会うまでのヘンリーのことやらが、知りたいのに、あんまり教えてくれなくて腹立たしい。 9歳の時に、なんで?どうして?どうやって?すーごく気になる。 そしてポンチョはどうした! 超不消化! 著者はドイツの人。 名前だけでは男か女かもわからない。
読了日:10月18日 著者:ザーシャ・アランゴ
白墨人形の感想
1986年と2016年を行ったり来たりしながら、物語の真相が少しずつ明らかになる手法。それぞれの思惑が不穏な事件を連鎖させたのは悲しい。 スタンド・バイ・ミーよろしく、子どもら五人がつるんでいるが、キラキラした郷愁は感じられない。なんでだろう。ただ一緒にいるだけ、という感じ。 主人公がよく小便をもらす。怖い思いをすると、本当にもれるんだろうか、小便。 プロローグとエピローグのつながりは予想してたが、 「最終ページに待ち受けるおそるべき真相」というのが、どちらのことを指すのかよくわからない。誰か解釈!
読了日:10月20日 著者:C・J・チューダー
読書メーター
【読んだ】沈黙の少女
雪の夜、ベルリン。13歳のルチアとその弟が何者かに誘拐された。2週間後保護された彼女はそれから6年間、謎の沈黙を守りつづけることになる―。一方、教師のミカはパブで4人の男たちと接触を持ち、仲間として加わることに成功する。それはずっと温めてきた計画の第一歩―ミカを衝き動かすのは、父親としての妄執にも似た狂おしい想いだけだった。予想を超える展開の果てに待ち受ける驚愕の真相とは?黒々とした衝撃が胸を貫き、腹を震わせる傑作ミステリー登場!
一人称や二人称、三人称やらで話が進むので全体を把握するのに、パズルのような埋め合わせ作業を要する。でもおもしろかった!
ミカは「彼ら」よりも上手であったと信じたい。
「彼ら」「わたし」「きみ」でそれぞれ章立てられて、
最終章が「きみ」であったことには大きな意味があると思う。
ネタバレ
読んでいるうちに、「彼ら」とミカの目の前にいる「彼ら」に徐々に違和感。
「彼ら」の秘密に気づいたときには、もう一度「彼ら」の章をむさぼり読んだ。
そもそも「狩り」に対する意識の崇高さが違う。生死への尊厳はある。
狩人たちから小児愛好者たちへ、「お前らと同じにするな、反吐が出る」みたいなシーンもあった。が。
崇高さは違っても、やってることは同じと思うけどね。
でも、狩人の「彼ら」が、小児愛好者の「彼ら」を裁いたことには胸がスッとした。
かつて狩人の「彼ら」も子どもの頃に穴に閉じ込められて、狩りをした。バトルロワイヤルさながら。
どこぞの忍者じゃないんだから、やめなさいよ。
仲間内だけでやるならまだしも(それでもおかしな話!)、部外者を巻き込むな。
【読んだ】ボーダー二つの世界
カンヌ映画祭「ある視点」賞受賞映画「ボーダー二つの世界」原作所収!
人の罪をかぎ取る力を持つ主人公が新たな世界に出会う「ボーダー二つの世界」、ラヴクラフト的恐怖の「坂の上のアパート」、懐かしさと恐怖の共存する掌篇「紙の壁」、おばあちゃん版「テルマ&ルイーズ」ともいえる「マイケン」、「ぼくのエリ 200歳の少女」原作『MORSE─モールス─』の続篇「古い夢は葬って」……。
「スウェーデンのスティーヴン・キング」の異名をとるリンドクヴィストの手腕を堪能できる短篇集。
「MORSE─モールス─」の続篇、
「古い夢は葬って」目当てで借りた!
作者さん、ありがとう!私もこういう今後を望んでいた!
「モールス」では、オスカー少年が変態男ホーカンのあとを継ぐ。的な、解釈をちらほら読んで悲しみのダンス。
しかし、作者はそれを、そうじゃないよとあとがきで明言してました。嬉しみのダンス!
オスカー、エリ、よかった!
(しかし食料としての血の収集は必要なんでしょうからアレですが)
この本自体は短編集。
分類的にはホラーになるんでしょうが、生と死の「すこしふしぎ」を扱った感じ。
全体的に北欧の冬のような、スーッとした寒さを感じる(行ったことはない)。
「紙の壁」
やって来た何かは、お父さんだったのでは?
前文に箱の中であれこれ想像して、箱の外を思ったシーンがあったじゃない。
それがフリ。少年の逞しい想像力の賜物な気がするんだけども、どうか。
訳者あとがきでは、「何か」は異形とし、異形も箱と少年を「異形」と捉えているのだと解釈していた。うーん、そうなのかな。
「最終処理」
「亡者の取り扱い」という未訳の続編。
思念フィールドとは?
人物の相関図含め、未訳の本編を読まないとわからないことが多い。
貸し出し返却期日が迫り、猛スピードで読んだせいか?
しかし、他の作品群に比べて、登場人物が素敵。親近感が持てる。明るくて良い。
この作者の書く作品の舞台は、「ブラッケベリ」であることが多い。
キングでいう、「キャッスルロック」のようなものかと思っていたら、
スウェーデンに本当にあるんですね、ブラッケベリ。
- 作者: ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト,山田文,池本尚美,菊池由美,高橋亮,内藤典子,名取祥子,長尾莉紗,草野香,中村有以,田村加代
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2019/09/19
- メディア: 文庫
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