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【読んだ】その罪のゆくえ

ロンドンの公園で、8歳の少年が撲殺された。容疑者として拘束されたのは、11歳の少年セバスチャンだった。弁護を依頼された事務弁護士ダニエル・ハンターは、セバスチャンの家庭環境を知るうちに、自分自身の少年時代を思い出す。施設で過ごした苦しい日々、そしてそこから救ってくれて、のちに彼をてひどく裏切った里親ミニーのことを―。法廷での闘いは果たしてどこに行き着くのか?英国ミステリの新星が放つ話題作。

大団円が好きなので、ミステリー小説を読んだあとは、何だか虚しさが残ることも多いが、この小説は、そのそれだった。

セバスチャンについても、ダニエルとミニーの関係と、その終わり方も。

 

子どもには愛情と絶対的な保護者が必要だけど、そのような家庭に生まれなかった子どもに対しての、サポート体制や大人の役割については考えさせられる。

子どもに与えるのは罪ではなく、健全な環境と確固たる愛情。子どもが子どもらしく過ごし、心から安心できる場所。

ダニエルにはそれが叶えられた。しかしセバスチャンにはそれが叶えられるだろうか、心配と不安しかない。

 

ダニエルがハンサムだという描写がちょくちょく挿入され、うっとおしかった。聡明で美人な弁護士仲間といい感じになる展開も邪魔だ。妬み嫉みしかない!

その罪のゆくえ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

その罪のゆくえ (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

2019年5月の読書メーターまとめ

5月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2511
ナイス数:25

ありふれた祈り (ハヤカワ・ミステリ文庫)ありふれた祈り (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
二度と戻らない子ども時代。戻らないというか、戻れない。
ミステリーというより、ジュブナイル小説のような。人の死はたくさん出てくるけど。
子どもで居続けることはできない、という事を悟る時期としての、暑い夏の描写ってなんて切ないのか。
登場人物のガスが作るいも料理が美味しそうで、真似して作って食べた。
読了日:05月01日 著者:ウィリアム・ケント・クルーガー
忘却のパズル (創元推理文庫)忘却のパズル (創元推理文庫)感想
アルツハイマー病の主人公が語る物語なので、描写されている内容と物語の筋がぼやぼやしている。
それこそパズルを組み立てるように、真実を憶測する。
しかし、わけがわからなくてつらい。ページ数はやたら分厚く、展開も遅い。
しかし、あらすじにある〈衝撃の真相〉とやらが気になる。
早く読み終わりたい。頼むよ、〈衝撃の真相〉よ。最後の最後に、あっと驚かせておくれ。と、じりじりと読み進めた結果、
〈衝撃の真相〉のインパクトの薄さに衝撃を受けた。
アルツハイマー病の追体験はできるのかもしれない。
読了日:05月02日 著者:アリス・ラプラント
監禁 (ハヤカワ・ミステリ文庫)監禁 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
刑事のコニーとか、元カレのジョシュとか、もう少しキャラクターの背景を知りたかった。そしたらもっと感情移入しながら読めたと思う。

犯人のアーロンはむかつくだけだった。

元妻ベットについては、どの面下げて何てことしてんだ、という理解不能な行動に軽蔑。美人だからか。美人だから許されるのか。

読んでいて、全体的に表面をさらっとなぞったような、説得力のない深みのない読後感だったけど、終わり方は嫌いじゃない。
読了日:05月05日 著者:ジェフリー ディーヴァー
ひかりの魔女 (双葉文庫)ひかりの魔女 (双葉文庫)感想
こんなに良い人間ばかり出てくる素敵なお話!
最初から最後まで、安心しきって読める、やさしい物語。
安心しきってはいるが、作中に出てくるおばあちゃんの手料理がうまそうで、腹はぐーぐー鳴っていた。
読了日:05月10日 著者:山本 甲士
黒いマヨネーズ黒いマヨネーズ感想
露骨なシモの話は少し照れてしまうが、ニヤニヤ笑える範囲内。
怒り、不満からはじまる話も、独特の思考回路から最終的には自分の学びにつなげる。
物事を多方面から捉えようとするのが好き。
「でもな」「ちょっとまてよ」と立ち止まり、一方的に馬鹿にしない。
立ち止まり方はとてもユニークなんですけど。
読了日:05月21日 著者:吉田 敬
その年、わたしは嘘をおぼえたその年、わたしは嘘をおぼえた感想
黒い心の持ち主ベティの悪たれっぷりが本当に嫌だなと、嫌悪感が生じる。しかし同時に憐れさも感じる。

「矯正不能」と烙印を押され、祖父母のもとへやってきたベティ。矯正不能って何をしたのかは語られないが、両親からの愛情の希薄さが感じられる描写も。

かたや良い大人に囲まれて、愛情いっぱいに暮らす主人公アナベル。そりゃあ、目を付けられるってもんです。

巧妙に嘘を付き、他人を嫌がらせをして傷付けて、一体彼女は自分の心の中の何を埋めていたんだろう。そしてきっとそれは満たされることがない。
読了日:05月28日 著者:ローレン ウォーク

読書メーター

【観た】ハウンター

霧の深いある朝、リサは奇妙なことに気づく。朝から昨日と同じ事の繰り返しなのだ。そして彼女は、自分が16歳の誕生日の前日を毎日繰り返し過ごしていることに気が付く。しかし、庭の外に出ようにも、なぜか外に出られない。一体何が起きているのか?彼女が家中を調べ始めると、その家に住む“もう一人の少女”の存在に気が付き、ある驚愕の真実にたどり着く。HAUNTER (COPPERHEART) PRODUCTIONS INC. (C)COPYRIGHT 2013

怖すぎたら嫌だな、と心配したが、大丈夫。謎解き要素もあり満足。

スピリチュアル系だ。

ラブリーボーンを思い出した。

 

ハウンター(字幕版)

ハウンター(字幕版)